夜市

『夜市』恒川光太郎(2005年)角川ホラー文庫

夜市 (角川ホラー文庫)

産前産後に読んだ小説の中でピカイチでした。

無駄のない知的な文章を読んで、いっぺんでファンになりました。ほかにも、『秋の牢獄』も好みでした。

この『夜市』は、第12回日本ホラー小説大賞受賞作で、クオリティの高さはお墨付きです。

ホラーというジャンルに分けられていますが、ファンタジックでノスタルジックで、独特の美しい虚構の世界が素敵だと思います。

この作家さんの作品は、まだ短編しか読めていませんが、長編もあるようなので、時間を見つけて読み耽りたいです。

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自分の小さな「箱」から脱出する方法

『自分の小さな「箱」から脱出する方法』アービンジャー・インスティチュート(2006年)大和書房

自分の小さな「箱」から脱出する方法

久しぶりの自己啓発もの。

目から鱗がボロボロボロボロ落ちまくりでした!

この本は、2008年の11月に、フォトリーディング仲間との読書会で紹介を受けていて、なんだか読んでおいたほうがよさそうだぞとその頃から思ってはいました。

時が流れて、2010年9月。

いつも楽しみにチェックしている書評ブログ「私が知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」で、この本のことが紹介されてあったのを見て、そうだった、読みたかったんだった!と思い出しまして、読んでみました。

人間関係がうまくいかないのは、人のせいではない。自分に問題があった!「自分への裏切り」から諸問題がスタートしてしまうなんて、ほんとうに驚きでした。「自己欺瞞」、恐るべし。深く深く納得しました。

内容は、会議室の中で、上級管理職が経営者から研修を受ける会話形式になっているので、海外ドラマを見ているかのように読みやすかったです。

自分への裏切り」→「箱の中」→「自己欺瞞」のパターンを理解してしまうと、これまでの自分の行動や発言がとても恥ずかしく見えてきました。笑えちゃうくらい、視点が移動してしまいました。このブログの過去の記事を読んでいてさえ、「~がないし」「~が~だったら」とか、自分が出来ないことの理由を周りのせいにしている記述が多々ありまして、反省しましたcoldsweats01

ところで、読後、思い出したのが、茨木のり子さんの詩「自分の感受性くらい」です。最後の一行が「ばかものよ」という言葉だったりして、茨木さんから殴られでもしたかのようなショックを受ける詩なのですが、この詩の根底にあるのも、「人のせいにするな、問題なのは自分だよ」というメッセージだと思っています。

アマゾンのレビュー件数もかなり多いし、この本で本当に人間関係を改善することができた人が実際に複数存在していそうです。

フォトリー仲間のTさん、それからスゴ本のDainさん、ありがとうございましたhappy01

自分の感受性くらい

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木曜組曲

『木曜組曲』恩田陸(1999年) 徳間文庫

木曜組曲 (徳間文庫)

先日、友人がほうれん草のキッシュを作ってくれまして、これが感動的な美味しさでした。その友人に、なぜほうれん草のキッシュを作ろうと思ったのか訊いてみたところ、「木曜組曲の中に、ほうれん草のキッシュが出てきて、それが美味しそうで作ろうと思ったの♪」ということでした。

「木曜組曲」は、ミステリ小説なのですが、女性が5人集まって赤ワインなどを飲みながらストーリーが展開します。友人の言うとおり、登場する食べ物がどれもとても美味しそうです。

読後の感想は、「キッシュ食べたーい!赤ワイン飲みたいー!」でした(笑)

殺人事件の推理より、出てくる酒の肴のほうが読みどころかも。

恩田陸作品は、私も好きで、特に「常野物語」や「麦の海に沈む果実」あたりの初期の作品が好みです。(最近の作品は、気になりつつも読んでいません。)また読み返したくなりました。

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神去なあなあ日常

『神去なあなあ日常』三浦しをん(2009)徳間書店

神去なあなあ日常

三浦しをん氏の作品を読むのは初めてです。以前から『風が強く吹いている』のほうを読みたいな、と思っていたのですが、図書館でふと目に付いて、こちらを借りてみました。

結果、面白ーい!

~あらすじ~(↓ネタバレは極力控えているつもりです・・・。)

横浜で暮らす19歳の男の子が、進学も就職も決まらず高校を卒業しかけていたら、周りから勝手に神去村の林業見習として送り込まれてしまい、はじめは何度も脱走を企てるも、田舎暮らしや林業に次第に溶け込んでいき、恋もし、という青春小説でした。

クライマックスの祭りのシーンにはぐいぐい引き込まれましたし、読後感は、とっても爽やかです。猛暑も終わり、秋風が吹き始めるなか、爽やかな青春ものを読めてよかったです。

三浦氏の筆からは、温かいものを感じました。登場する人間の心根は皆、温かく、私の好きなタイプでした。

『風が強く吹いている』も青春小説のようですから、次に読んでみようと思います。(『神去~』を返却に行く帰りに書店で購入しました♪)

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おなかの赤ちゃんとおしゃべりしよう

『おなかの赤ちゃんとおしゃべりしよう』森本義晴(2008年)PHP研究所

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おなかの赤ちゃんとおしゃべりしよう

この1冊は、今年の5月に出産したばかりの友人にいただきまして、妊娠4~5ヵ月の頃に熟読しました。

一言でいうならば、「胎談」のすすめです。おなかの赤ちゃんに話しかけながら日々を過ごすと、穏やかな育てやすい子になる、ということが主旨です。具体的には、「おはよー。今日はいい天気ね~」「きれいなお花ね~」などです。

なかでも、出産日の打ち合わせをするとその日にちゃんと産まれてきた、という事例が紹介されてありまして、それには驚きました。半信半疑ですが、私は土日で産まれてきてほしいので、毎日「今日は○曜日よ~」と話しかけてみています。

結果やいかに(笑)

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100万回生きたねこ

『100万回生きたねこ』佐野洋子(1977年)講談社

100万回生きたねこ (佐野洋子の絵本 (1))

出産を間近に控えて、気になるのは絵本です。

私の「求む絵本情報!」というアンテナにひっかかったのは、この1冊でした。

8月の読書会にご参加いただいた本の目利きさんが紹介してくださった『ぼくらの頭脳の鍛え方』のなかで、知の巨人・立花隆氏が数々の教養書とともに取り上げられていました。俄然、興味が湧きまして、手に取りました。

読んでみると、独特の世界観にぐいぐい引き込まれ、何とも言えない読後感を味わいました。この絵本の中には、ほんとうに大切な何かがあるように思います。子どもがどう感じるか、とても楽しみです。

『ぼくらの頭脳の鍛え方』著者:立花 隆・佐藤 優(2009年)文春新書

ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)

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小さいおうち

『小さいおうち』 中島 京子 (2010年5月)文藝春秋

小さいおうち

 第143回直木賞受賞作

 ~昭和モダンの記憶を綴るノートに隠されたひそやかな恋愛事件(帯より)~

とても上品な「家政婦は見た」でした。(殺人事件は起こりません)。

この週末、ゆったりとした気分でページを繰りました。のんびりと読書で平穏な時間を過ごしたいときにぴったり!

特に最終章が素晴らしかった。

NHKの週刊ブックレビューの特集が著者のようだったので、あわてて再放送(8月31日)を録画予約しました。どんな方なのか、とても楽しみです。

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下流の宴

下流の宴 著者:林 真理子(2010年3月)毎日新聞社
下流の宴

朝、会社へ着くと、私の机の上に、この1冊が置いてあった。

「よかったら読みませんか?」。ピンクの付箋。会社の先輩の好意だと分かる。

自宅へ持ち帰り、冒頭だけ、と思って読み始める。他に読みかけの小説があることだし、ちゃんと読むのは週末にするつもりが、一気に読み終えてしまった。

この手の女性心理は、林真理子がいちばんだ。ちょっぴり意地悪だけど、それが女ってもんだ。

それにしても、私が感情移入したのは、翔(高校中退のニート)の母親・福原由美子だった。翔の彼女・宮城玉緒のことは、どうしても応援する気持ちになれなかった。母親に気持ちが寄ってしまったのは、もうすぐ私自身が母親になるからだと思い当たり、驚いた。母親の気持ちがよく分かるようになっている自分がいたのだ。少し前なら、玉緒のラストに拍手を送っていたかもしれない。意外なところで、もうすぐ母親になるのだと自覚した。

本を貸してくれた先輩から、私の心理状態を見透かされているような気がした。

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エッジエフェクトと東京島

『エッジエフェクト 福岡伸一対談集』福岡伸一(2010.7.7)朝日新聞出版

エッジエフェクト(界面作用) 福岡伸一対談集

福岡ハカセの対談集。対談相手は、桐野夏生、柄谷行人、小泉今日子など。

7月7日七夕の日に発売されまして、発売初日に手に入れましたshineハカセの本は、出れば必ず購入します♪雑誌や新聞に掲載されたものが単行本にまとまったもので、書き下ろしというわけではなく、実は、一度、読んだりしているのですが、そんなことは関係ありません。

桐野夏生さんとの対談を読んで、桐野夏生さんに興味を持ちました。話題は、男性原理・女性原理、オスとメス。ハカセの著作『できそこないの男たち』に詳しいハカセの考え方は載っているのですが、桐野さんの小説『女神記』に対するハカセの感想を読んで、私も読まなくては!と激しく思いました。『女神記』は古事記をベースにした物語のようで、とても面白そうです。

そこで、書店へ『女神記』を購入すべく向かったのですが、結局、購入したのは、『東京島』…。こちらも対談の中で少し触れられていましたが、映画が8月に公開されるようで、書店にでかでかとポスター貼ってありまして、ついついこっちに手が伸びてしまいました…。販促キャンペーンにころっとやられたわけです。

熾烈なサバイバルの描写など、読後感はあまりよくないのですが、無人島に男が31人、女が1人という設定で、男だけの社会の怖さなど、なかなかの読み応えでした。

夏ですから、冒険ものは、この季節に読むのがいいんじゃないかなと思います。

『東京島』桐野夏生(2008年)新潮社

東京島 (新潮文庫)

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ジーン・ワルツ

ジーン・ワルツ 著者:海堂 尊 2008年(新潮社)

ジーン・ワルツ

代理母出産、不妊治療など正常でないお産、医療行政を扱った小説。

いま、私自身が妊婦なので、妊婦健診のシーンなど、とてもリアルに情景が浮かびました。私は、幸い経過が順調なので、登場人物のような悩みは抱えていませんが、世の中の赤ちゃんが皆、元気に生まれてくるなんて大間違いで、正常に元気に生まれてくることの奇跡、有り難さを思いました。

海道尊さんの小説は初めて読みましたが、面白かったので、いまさらですが、次は『チームバチスタの栄光』を読んでみようと思います♪

来年2月に菅野美穂主演で、映画化されるそうなので、こちらも要チェック。

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